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BLOGこんにちは!HIDERUです!
今日はどうやったら絵描きとして将来食べていけるのかというお話です。
実は今の時代は画家にとって最高の時代と言われているんですよ。
美大や芸大では画家になる方法を教えてくれない

僕は多摩美大の油絵科を卒業しましたが、
一学年100人ほどの生徒がいました、卒業してアルバイトをしながら個展などの制作活動をする人が多いのですが、10年経った時点で作家活動を続けている人はせいぜいその中の2・3人です。
在学中に、美大卒の先輩に「続けていくことは大変なことなんだよ」と言われ、
続けるだけだったら簡単じゃないか、と思っていたのですが、
本当に先輩の言う通りでした。なんて大変なのだと、、。
作品制作については美大で学びますが、
どうやったら画家として生きていけるか、食べていけるかという授業は美大には一切ないのです。
と言うより、教授たちも知らないんですよ。
なぜなら彼らは主にバブル時代の、何もしなくても絵が売れた時代の人たちであり、
団体展に所属している人が多く、それで収入を得ていたり。
そして絵で食べられないので先生をしている人が多いのです。
(もちろん例外もあります)
そして学生には大作を描け、小さい作品ではなく大きなキャンバスに描け!と説きます。
小さくてわかりやすい絵は売り絵と言って軽蔑する風潮もあります。
アートの主流は大作がメインですが、
日本の市場で売れるのは日本の住宅事情にあった小さい作品です。
駆け出しの学生上がりの画家のバカでかい作品が売れるのはとても難しいのです。
日本人には昔から「お金の話は品がない、汚い」といった教え込みがあった上、
「芸術をお金に結びつけるのは悪いこと」という刷込みもありました。
そのせいで、美大を出た若い才能たちがバタバタと力尽きていったのです。
昔の画家はどうやって暮らしていたの?

じっくり制作に取り組むには、やはりお金は絶対に必要なのです。
貧しい気持ちで制作していると、作品にもそれが反映されてしまします。
その昔、宮廷画家は君主に雇われて絵で生活をしていましたが、
封建時が終わると、芸術家は自分で食べていかなければならなくなりました。
制作しながら、自分でお金を得る算段、つまりセルフプロデュースもしなければならなくなったのです。
なぜゴッホは貧乏で、ピカソは金持ちだったのか?

<なぜゴッホは貧乏で、ピカソは金持ちだったのか?/山口 揚平 (著)>
という本があります。
ゴッホとピカソ、二人とも新しいスタイルを産み出した天才画家ですが、全く対照的な人生でした。
ゴッホの絵の最高額は、1990年5月15日にクリスティーズに出品された《医師ガシェの肖像》で、 当時のレートで約124億円の値が付きました。

しかし、生前にはゴッホは一枚しか絵が売れませんでした。
弟テオを頼って画家としての生活をしていました。
その一方、ピカソは資産7500億円と言われていて、お城を買って住んでいた時期もありました。
自分は絵描きだ、いい絵さえ描けばいいんだというスタンスだったゴッホ。
それに対して、お金が動くことの意味を知っていたピカソは、
新作が完成すると画商達を集め、
この絵の意図、背景を細かく説明しました。
こうして絵にストーリーをつけ、画商達を集めて競争原理を働かせるなど
絵の価値を高めることを考え抜いていました。
「自分は画家として生活するために絵を買ってもらわなければならない、そのためには相手に満足してもらわなければならない」と考え、作品に付加価値をつけていきました。
良い絵というだけで売れるわけではなく、
絵の向こうに作者の顔や心が見えた時、心を揺さぶる。
120パーセントの満足を与えること。
画家はセールスマンでもあることが必要だとピカソは知っていたのです。
アップルコンピューターのスティーブ・ジョブズも
「いくらいいものを作っても知って貰えなければ買ってもらえない」と言っています。
アートの世界は、いい絵だから売れるとは限らないのです。
画家も自分の作品を言葉で説明できることが大切

言いたかったことは、
自分の作品を言葉で説明することの重要性です。
好きなことで生きていくことは素晴らしいことです。
それを伝えるために、自分の言葉で自分の表現を伝えるということがとても大事なんです。
今、画家にとって最高の時代と言われています。
なぜなら、画廊や画商に頼らなくても、
SNSやブログなどのメディアで絵を発表し、自分でファンを作ることができるようになったからです。
もう画商や画廊の食い物にされなくても自分で絵の販売までできる時代になったんです。
ですから、小さい頃から自分の作品や表現を言葉で伝える経験をたくさんして欲しいと思います。
8歳の子の絵画作品が500万円で売れている

オーストラリアに天才画家と呼ばれるアリータ・アンドレという少女がいます。彼女はなんと8歳。
アリータのオリジナリティ溢れる絵は美術館から引っぱりだこで、個展を開いたら40万円~100万円で完売。
その後500万円で購入したコレクターもいます。
今世界中で個展を開き、高額で買われているのです。
アリータが初めて展示会に出品した作品を作ったのは、1歳10ケ月のときです。
母親が知人の展示会にお願いして出品したのですが、それが子どもの描いた絵だとは気付かず購入したお客さんがいたのです。
アリータの両親は芸術家だったので、絵の具やキャンバスに囲まれた環境だったことが影響しています。才能を伸ばしてあげる機会を与えたご両親は素晴らしいですね。
時代は変わりました。
お子さんが将来、芸術家として大成しするのは全然夢じゃないんですよ。
アートとお金の話は語ると長くなるので機会があればまた書こうと思います。
将来、画家になって成功するには?〜まとめ

・子供の頃から自分の作品について語れるトレーニングをしておこう。
・現代は画家が自分でファンを作って絵を販売できる素晴らしい時代