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北欧の子はなぜ常に学力TOPなの?
2020/10/15

こんにちは。HIDERUです。

フィンランドやスウェーデンなど、北欧の国々の子ども達って、世界の中で常に学力トップクラスですよね。
なんでだろう?って思ったことはないでしょうか?

北欧の学校紹介の番組などを見ると、子供達は自由な服装でラフな授業態度、まるで遊びながら授業を受けているように見えます。

でも国際学力調査では常に上位です。

少なくとも、日本は校則に厳しい国ですが、北欧の学校教育を見ると、校則と学力には全く相関関係がないようです。

 


むしろ遊び感覚があるからこそ、自ら考え、学ぼうという姿勢が生まれてきます。

教育の先進地域と注目を浴びる北欧。
遊びから学ぶから身につくということが徹底されているんです。

北欧の国が主導している幼児教育は認知能力のみならず、非認知能力も伸ばしています

僕も常日頃、アート=遊び=学びと言っていますが、
デンマークでも、アートと教育の融合にも力を入れています。

フィンランドでは、2020年までに世界で最も優れた教育の国となることを目指し、特に幼児教育に力を入れてきました。

Trainee teacher learning how teach elementary students

世界中から賞賛されているフィンランドの「自由保育」は、保育士や職員がさまざまな環境を用意し、その中から子どもたち自ら考え、選んで遊ぶように進めていきます。

自由であっても放任とは違います。ある程度の枠組を与えてあげます。
先生はきっかけを作るくらいで、子どもたち同士で遊びを作り出します。

知識つめ込み式の早期英才教育ではなく、経験的な学びを重視し、子どもがやる気をなくさないように様々な角度から励まし、学ぶ機会や条件をなるべく平等にして、学力レベルの差を作らないというのが、フィンランドの幼児教育です。

保育者は、常に子どもが楽しく遊べるようにするためにどうすればいいか、考えています。

レッジョエミリアや最近の優れた情操教育でもこの考え方で行われていますね。

義務教育期間は他人と比較するテストは実施されていません。
これを覚えなさいと押し付けなくても、子どもたちは自ら関心を持ち、自主的に学ぶものと考えられています。

フィンランドの子どもたちは遊びの中で、その時間、空間を自分自身で主体的にコントロールしています。

保育士さんや職員は、「どうしてそう思ったの?」「どうしてそう感じたの?」と投げかけ、子どもたちの主体的な気づきを促していきます。

時間をかければきっとできるという安心感が、子どもたちの落ち着きと集中力を引き出します。

「遊びの中で学ぶこと」が重要

スウェーデンでも幼児教育は
「遊びの中で学ぶこと」
が重要であるとされています。

●スウェーデンの子供の自由を保障し才能を開花させる教育費無料制度

スウェーデンは教育費が無料です。
なぜかというと、親の経済状況によって、子供の才能の芽を摘んではいけないという考えがあるからです。

日本では、例えば音大を目指してバイオリンなどの才能を伸ばすには、
家庭がそもそも裕福でないと難しい状況がありますが、
スウェーデンでは、
音楽が好きな子には、
「学費は国が面倒を見るから、伸びなさい、頑張りなさい」
という状況があるわけです。

その子が成功して稼げるようになれば、
国も税金を持っていけて潤うということで、うまく循環しているのです。

親の所得と一切関係なしに全員に教育費無料というとことろが日本と違い、素晴らしい面ですね。

●ノーベル賞をうまく使うスウェーデンの仕組み


少し余談になりますが、ノーベル賞を作ったノーベルはスウェーデン人です。
岩石を切り開いて街を切り開くために発明したダイナマイトですが、結局軍事利用されたくさんの人が死んでいくのに耐え切れずノーベル賞を作ったわけですが、

ノーベル賞には利点があります。
ノーベル賞を取るためにはスウェーデンにある委員会に知ってもらわなければならない、スウェーデン人に知ってもらわなけらばならないので、世界の一流の学者たちが北欧の寒い片田舎にたくさんやってきて、講演をしてくれるわけです。

その結果、スウェーデンの学生たちは無料で一流の講義を受け、研究開発できるのです。
そのおかげで更に国が発展します。

ノーベル賞というのは、素晴らしく巧妙な産業政策になっているわけです。
スウェーデンって恐ろしく抜け目のない国ですね(いい意味で 笑)

 

●グレタさんの話「子供は小さな社会人」

以前のメルマガの、天才の作り方でも書きましたが、
大人が教えてやるというスタンスではなく、子供も一人の立派な人間として扱うことが大事でした。

スウェーデンではそれがしっかり根付いています。

話題になったグレタ・トゥーンベリさんもスウェーデンの高校生でした。(2019年当時 16歳)
学校を休んで地球温暖化に反対しました。

ツイッターなどを見ると、日本のおじさんたちはグレタさんに学校行け!などのほか、かなりひどい言葉を浴びせていました。

しかしスウェーデンの学校は粋です。彼女のストライキを認め、欠席扱いしませんでした。
彼女の行動を賞賛したのです。
16歳であっても、一人の立派な人間として扱っているからです。

 

●スウェーデンの幼稚園、規則の話

新しく木の小屋を作った時のこと。

日本であればおそらく
「屋根に登ったらいけません」
という規則を先生が最初に作り、それを守らせようとすることになると思います。

しかしそのスェーデンの幼稚園では、
まず、「このまま遊んでもいいけれど、何か決まりを作らなきゃまずくないかな?」
と子供達に聞くそうです。

そこで、子供のうちの誰かが、「屋根に登ったら危ないね」
と言って初めて、

「では、そう決めましょう」
という形で規則を作るということです。

そうやって自分たちで決めた方が、規則を守るというわけです。

こういったことも常に自分の頭で考えるトレーニングになっているのです。

都度、子供自身に考えさせることが効果的な学習

アルティキッズでの和菓子作り。食育になる回

小学校の教科書には、SNSについても書いてあります。
日本だと、スマホ禁止だとかLINE禁止っていう話になると思いますが、スウェーデンではその危険性を伝え、上手に使いなさいと言っています。

こうして都度、子供自身に考えさせることが効果的な学習にもなっているのだと思います。

遊びから学ばせ、常に子供自身に考えさせる、そして経済的なことを心配せず学べる教育制度、
これらが北欧の子供達が優れた学力を持つ理由になりそうです。

日本でも取り入れられるところ、どんどん取り入れていきたいですね。

今回の内容は、この本を参考にさせていただきました。
「北欧諸国は なぜ幸福なのか」
鈴木賢志 著/ 弦書房

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